ガイド役は、精神科医であり意識研究家でもあった
デイビッド・R・ホーキンズ博士。
博士は「人間の意識は 0 から 1000 まで数値化できる」と提唱しました。
なお、彼自身の38歳の時に完全なる絶望の中で、周囲の物体は、もはや個別に存在しておらず、それらは光と静寂と愛という一つの純粋な場であった。
そこには、観察者も観察されるものもなく、ただ“在る”ということだけがあった。という体験をしています。
このマップ、大ざっぱに言うと……
200 未満がフォース、恐れや怒りの力。
200 より上がパワー、勇気や愛の力。
さらに 500 を超えると無条件の愛がデフォルトになり、
700 を超えると“悟り”という光の世界に入る――そんなイメージです。
数字だけ聞いてもピンと来ないので、
今回は博士のデータをもとに、実在の人物を
**“低い順”**から紹介しながら、
意識の山を一合目、二合目……と登ります。
途中で「この人の数値、本当にそんなに高いの？」
なんて疑問が湧いたら、それもOK。
むしろ心と身体の反応を同時に観察してみてください。
もし胸がじんわり温かくなる瞬間があれば、
あなたの意識は、すでに小さくジャンプしている証拠です。
それでは一合目、まだ理性の世界からスタートしましょう。
◾️アルバート・アインシュタイン レベル 499
相対性理論で “時空” の常識をひっくり返した天才です。
彼が残した言葉に
「大いなる神秘の前では、私はまだ子どもだ」があります。
宇宙の方程式を解いても、その先に立ちはだかる
“謎” の大きさを認める謙虚さ。
理性の頂点、けれどまだ愛には届かない――
これが 499 という数値のニュアンスなんですね。
◾️ネルソン・マンデラ レベル 505
二十七年の獄中生活のあとで大統領になり、
敵を赦して国をまとめた人。
「自由とは恐れを超えること」と語った彼は、
レベル 500 を一歩だけ超えたあたり。
“愛” の門をノックし始めた位置です。
◾️カール・ユング レベル 540
集合的無意識、元型、シンクロニシティ……
見えない心の海を地図にしてくれた心理学の探検家。
理性を超えて神秘へ踏み込み、
科学と神話を同じテーブルへ乗せた点が高評価。
◾️ダライ・ラマ十四世 レベル 570
亡命という過酷な経験をしながら、
「私の宗教は親切です」と笑う人。
慈悲瞑想を最新の脳科学とコラボさせるあたり、
“優しさ”と“知性”の美しいブレンドです。
◾️孔子 レベル 590
春秋戦国の大混乱で“仁と礼”を説いた教育者。
弟子に「学びて時にこれを習う」楽しさを植え付け、
二千五百年も倫理の中心に座り続けています。
六百直前、“智恵と愛の合流点”と言える層。
ここから七百未満、愛がデフォルトの世界へ。
◾️マザー・テレサ レベル 710
「私たちは偉大なことをする必要はない。
小さなことを大きな愛で行えばいい」
手のひらサイズの善意を無数に蒔き、
苦しむ人の最期を優しく照らしました。
◾️ラマナ・マハルシ レベル 720
十六歳で“私は誰か”を問い、
沈黙そのものを教えに変えた南インドの聖者。
言葉より静けさが雄弁、という不思議な存在感です。
◾️マハトマ・ガンジー レベル 760
“塩の行進”で帝国を揺さぶり、
「目には目を」は世界を盲目にすると警告しました。
非暴力という“柔らかい力”の持ち主。
◾️菩提達磨 レベル 795
嵩山少林寺で壁を見つめて八年。
「教外別伝、不立文字」――
言葉を超えた心の直伝を徹底した禅僧です。
八百手前、ギリギリまで個人を削ぎ落としたストイックさ。
いよいよ九百近辺、光がどんどん強くなります。
◾️老子 レベル 960
『道徳経』五千字で
「道は名づければ道でない」と逆説を提示。
“為さずして為す”で宇宙のリズムに乗る賢者。
◾️黄檗希運 レベル 960
「仏を探すな、心が仏である」と喝破。
弟子の臨済義玄に禅の“喝”を伝え、
言葉より衝撃で目覚めを促しました。
千の門をくぐると、
“個”がほぼ溶けて光だけになります。
◾️クリシュナ レベル 1000
戦場で動けなくなった戦士アルジュナに、
「結果を手放し、行動せよ」と歌いかけます。
その声が『バガヴァッド・ギーター』。
行為と信愛と智慧のヨーガを統合した存在。
◾️仏陀 レベル 1000
苦の原因を“執着”と見抜き、
八正道で解放を示した覚者。
二千五百年回り続けるダルマの車輪は、
いまも世界の瞑想ブームを支えています。
◾️イエス・キリスト レベル 1000
「敵を愛せよ」と宣言し、
十字架で「彼らを赦してください」と祈った人。
復活の物語で死の概念を完全に超えました。
そして最後の名前は――
まだ空白、そう、あなた自身です。
ホーキンズ博士は「LOC1000 の意識は、
いまも地球に誕生し続けている」と言いました。
頂点は世界中の誰にも開かれています。
さて、ここからは測定方法をかんたんにおさらい。
博士が使った筋反射テストでは、
真実に触れると筋肉が微妙に強く、
嘘だと弱く反応します。
盲検化すると高い再現率を示す研究もあれば、
バイアスの混入を指摘する論文もあります。
私たちが大切にしたいのは、
数字を盲信することではなく、
「身体と心が同時に YES と言っているか」を
自分で感じ取る練習です。
そして博士が語る悟り体験も少しだけシェアしましょう。
彼は三十八歳、絶望のどん底で
「私はすべてを明け渡します」と宣言しました。
すると、自己という境界が一瞬で崩れ、
光と静寂と愛だけが残った。
それ以来、恐れは消え、
人生全体が静かな後押しに導かれたといいます。
悟りは遠いゴールでなく、
“完全な降伏”というシンプルな一歩かもしれません。
ホーキンズ博士の著書『Truth vs. Falsehood』や関連する資料を参照
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